こんにちは!初瀬です。
2024年9月27日から六本木駅から徒歩5分、東京ミッドタウンの緑地内にある21_21 DESIGN SIGHTで開催されている企画展「ゴミうんち」展へ行ってきました。
タイトルからして強烈な企画展ですがその内容は現代におけるさまざまな問題について考えさせられるような内容。
「ゴミ」・「うんち」このどちらも社会的に目を背けたくなるものであり、口に出すのも避けられがちなもの。
しかしそれらは社会問題に発展していたり、反対に再利用されわたし達の生活の支えになっているなど、そのまま形で処分されるということのほうが少ないです。
では、どのように再利用されているのか、身の回りにあるそれらは我々にとってどのような社会的影響を及ぼしているのか、あるいはわたしたちの生活に馴染んでいるのかなど、様々な視点から掘り下げられる問題、アイデアの数々に思考が常にぐるぐる巡るばかり。
会場を出る頃には満足感でお腹いっぱいになる程でした。
ぜひ、会期中にタイミングが合えばぜひ訪れてみて欲しい素晴らしい企画展です。
どこで開催されている?
各路線の六本木駅から徒歩5分、東京ミッドタウン内、港区立檜町公園に続く緑地「ミッドタウン・ガーデン」の中にある、【21_21 DESIGN SIGHT】にて開催中です。
会期は2024年9月27日〜2025年2月16日までです。まだまだ余裕があります。
開館時間:10:00-19:00(最終入場18:30まで)
休館日:火曜・年末年始
入場料は、一般1,400円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料(いずれも消費税込)となっています。
なお、学生料金でチケットを購入する場合には生徒手帳、学生証など学生であることがわかる書類が必要となります。持参がない場合には一般料金となりますのでご注意を!
また障害者手帳をお持ちの方と、その付き添いの方1名は無料となります。
小学生以下の方の来場に関しては、保護者の方の同伴が必要となります。
駐車場と駐輪場はありません。
もし車や自転車で来館している場合には東京ミッドタウン駐車場・駐輪場に停めて行きましょう。駐車場・駐輪場利用者に向けての割引サービスはないのでご注意ください。
大きな荷物を入れるロッカーはないので、万が一大きな荷物がある場合には受付で相談してみてください。荷物や長物をクロークにて預かってくれます。
どんな企画展?
世界に存在する様々なものは循環し続け、そのままのかたちとして留まることなく多様に影響し、巡り合っています。その結果「ゴミ」も「うんち」もそのままのかたちとして残り続けているものはほとんどありません。
しかしそれぞれは今やわたしたちの社会において大きな問題となり、文化的にもどこか見たくないものとして存在しています。
身の回りにある些細なモノから宇宙規模の大きなモノまで多種多様な「ゴミうんち」を扱った企画展となっています。
そしてその循環や巡り合いを【pooploop】と捉え、目を背けて来たものに再び目を向け、向き合うことで見えてくるさまざまな社会問題やその他の側面に直面することになります。
この、決して止まることのないループに新たな気づきやアイデアをプラスしたらパーツがぴたりとハマるような新しいpooploopがはじまることでしょう。
本企画展の公式ページの概要から内容を要約させて頂きました。目を背けてられて来たものに目を向け、新たなループとなるためのキッカケや気づきになるこちらの企画展。
こんなふうに私たちの生活に馴染んでいるのかという気づきや、それらの新たな活用方法、知識など得られるものが多い本企画展。
実際にどういったものがあるのか少しだけ紹介していこうかと思います。
企画物はどんなものがある?
こちらの企画展、21_21DESIGN SIGHT内のギャラリー1と2の両方を使って広く展示をしています。
ギャラリー1では、「糞驚異の部屋」と称して、身近なものから宇宙レベルまでを見渡してさまざまな「ゴミうんち」にまつわる展示をしています。
例えば、実際にゴミになってしまうもの、そこからリサイクルされるもの、化石や貝殻、はたまた各地の190種類を超える土、実際にうんちから作られるプロジェクトなど。
700種類を超える展示作品や映像作品に触れる事ができます。
ギャラリー2では、「ゴミうんち」という新しい概念を元にリサーチした新しい循環や価値の提案、新たなプロジェクトなど、今まであまり見えてこなかった大きな循環を可視化した作品などを展示しています。
会場内の各所には、うんちにまつわる「うんち句」が点在。
身近にあるうんちくで思わず「へぇ。」と新たな知見得ることができます。
また会場内のチラシにも面白い工夫がありました。
こういった企画点の案内チラシは多くの方が入り口で配られたあと、誰かにとっては大切な思い出になりますが、そのまま「ゴミ」になってしまうこともあります。
そこで、今回の企画展ではチラシも循環ができる仕組みが採用されています。不要になったチラシは出入り口で回収され再び必要な人の元へ届けられます。
しかもただ循環されるだけでなく、「ゴミうんち」からスタートするしりとりが記載されており、誰かが紡いだ言葉の後にしりとりを一つ書き足す、という画期的な仕組みになっています。
ただ回収し、循環されるだけでなくその中に楽しみもある仕組みづくりが考えられており、素晴らしいですね。
実際のうんちを使った展示物?!
入場して物販を抜け、階段を降りていくと壁に展示されているのは何やら真っ黒な鳩の置き物。
よく見ると、素材には「鳩の糞、漆、麻布」とありました。
ここでびっくり、鳩の糞が実際に使用された作品だそうです。
入り口でいきなりこの展示、今後の作品に対する期待値も一気に上がっていきます。
確かによく見ると、あまり形の成していない水分を含んでいそうなぐちゃぐちゃした物体が鳩の形を作っていました。くちばしや足の先まで精巧に作り上げれた鳩は今にも動き出しそうでした。
階段を下っていくと同様にして制作された犬や、鹿、ロバなどさまざまな糞の形をした黒光する彼らに出会うことができます。
まさかこんな形で姿を見ることができるなんて、驚きと変なリアルさに興味しか湧きませんでした。
さまざまなトイレ・ゴミ・うんちのことば
トイレ、という言葉を一つとっても、トイレ、お手洗い、便所、厠、お花摘みや4番テーブルなど。
そのままの意味で伝わるものもあれば、知らなけれな伝わらない言葉もあります。
そういった言葉たちが記載されています。
ゴミも塵や屑など。うんちも大、便、はたまた落とし物、など。
普段耳にする言葉たちではありますがこんだけさまざまな言い方あるのだと改めて驚かされました。
知らず知らずのうちにTPOに合わせた言葉選びをしているのだな、という気づきがあるのと同時に、こんな言い方もあるのか、これはどういう語源なんだろう、と気になるなど興味深かったです。
髪の毛の再利用?
こちらのプロジェクトは「Hair Hightway」と呼ばれ人間の髪の毛の有効的な利用方法を探るプロジェクトです。
人口増加が続く現代において、人毛は美容産業でもゴミと廃棄されてしまったりヘアドネーションとして必要とされる方の元に届いたり両極端な末路を辿っています。
そこで、他にも可能性があるのではないかと発足した本プロジェクトでは、かつての東西文化を結んだシルクロードから着想を得た日用品に姿を宿しました。
例えばヘアブラシやメガネ、そのデザインには髪が使われ上品なべっ甲色の中の波打つ模様に使用されています。
初め見た時にはまさか髪だとは思わず二度見をしてしまいました。
本体破棄されるべき髪がこのような再利用をされているのは驚きでしたし、このような美しい模様を成しているとなると実際に手に入れ見たくなりました。思わずうっとり見入ってしまうほどの作品です。
うんち句発見!そうなんだ!?
モルモット、オスとメスでちがう糞。うんち句、見つけました。そうなんだ?と思って帰宅してからついつい調べてしまいました。
モルモットのうんちは約1cmの茶褐色の細長いものを1粒ずつ出していきます。2〜3粒で続けて出すことが多いそうですが、メスは丸みを帯びた俵形のもの。オスは湾曲したバナナ型のものなんだそうです。
モルモット自体実は性別の見分けが難しいとされており、特に生まれたばかりの子たちは性別判断が困難で、ペットショップでお迎えしたら性別が違っていた、なんてこともよくあるそうですよ。
うんちの他にも生殖器が丸いのがオスで、Y字になっているものがメスという見分けかたがあるみたいです。
この体の作りの違いからうんちの形に違いが生まれているんですって。
まとめ
いかがだったでしょうか?
いくつか紹介させていただきましたが気になるものが一つでもあったら嬉しいです。
会期もまだ数ヶ月あり、じっくり見たら数時間滞在できるほど盛りだくさんの展示数。ぜひ、訪れてみていただきたいスポットです。
21_21DESIGN SIGHTまでの道のりも緑が多く、歩いていて気持ちが良い散歩道なので気分転換にもなります。
わたしが行った時は外でイルミネーションがやっており、多くの人で溢れていました。
煌びやかな灯りたちにも癒され大満足の時間を過ごすことができました。
会期は2025年の2月16日まで!入場チケットも比較的手が出しやすく、このお値段ならいく価値がありまくりだと思います。